4/26 「萬葉堂書店」

 早朝に金蛇水神社へ、日中は萬葉堂書店に、夕刻には瑞鳳殿へと足を運んだ。

 なかでも萬葉堂書店は、なにがなんでも行きたいと思っていた古書店

 それはもう期待以上だった。まさにユートピア

 地階の棚に並んだ古書の数々は本当に素晴らしくて──英知の女神メスティオノーラはここにいるのではないかとさえ思ったほどだ。

 僕は旅先で郷土誌を探すことを楽しみとしている。

 というのも、いつでもネットで各地の名産品、伝統工芸品などを取り寄せられる今の時代。郷土誌だけが唯一、自分で足を運ばなくては得ることのできない戦利品ではないかと、そう考えているからだ。

 郷土誌といってもジャンルは様々だけれど。民俗学や民話、伝承について書かれた本を好んでいる。

 地域に伝わる逸話を集める心境としては。

 日本人は期間限定とか地域限定とか、限定商品に弱い生き物らしいので、日本人の遺伝子を持つ者として、僕もその類に漏れることなく、地域限定の逸話に心を惹かれるのだと思う、多分。

 棚に並んでいる郷土誌は、宮城県のものだけにとどまらず、ほかの東北各県の本も大量に並んでいた。

 古書は値が張るので──ボロボロの手帳サイズの本が2000円とかしたりする。

 だから大量買いとはいかないけれど。それでも東北六県それぞれの伝承が載っている本を一冊ずつ、目についた民俗学の本を二冊。計八冊を購入した。

 まだまだ読めていない本が、車に大量に積んであるのに、これ以上増やしてどうするのかという気もするけれど。

 それでもよい買い物ができて楽しい時間だった。

画像は猪苗代湖天鏡閣より(2)


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