4/25 「宮城」

 まだまだゆっくりしていてもよかったけれど、毎日同じ場所で読書をするというのも面白みに欠けるので、昨日から宮城へと向かった。

 福島はいいところだった。

 いわきマリンタワー猪苗代湖天鏡閣鶴ヶ城武家屋敷、さざえ堂等々。

 なかでも一番印象深いのは「あぶくま洞」だろうか。天然の鍾乳洞。あれだけの広さの空間が自然に誕生したというのには、年月の重みというか、神秘というか、感じ入るものがあった。

 宮城県に入ってすぐのところ、七ヶ宿という地域──しちかしゅく、と読むらしい。初見じゃまず読めない。

 七ヶ宿湖。その湖畔にある「道の駅 七ヶ宿」に車を停めた。駐車場に芝生の公園が隣接されていて、そのまま湖に出ることができる。

 読書には最適な環境。

 

 しかし、こんな湖畔の、それも山間部の道の駅だ。少し考えれば事前にわかりそうなものだったが、夜間の気温が低すぎた。

 最低0℃って。軽く死んでしまうところだったじゃないか。もう五月になるというのに。

 まあこれは単純にリサーチ不足というか、行き当たりばったりの行動をしている僕の落ち度ではあるけれど。

 七ケ宿湖のすぐ近く、材木岩公園(ざいもくいわこうえん)というスポットがあったので、今日はそこに行ってみた。

 川を挟んで向こう側、材木岩と呼ばれる切り立った崖──実に圧巻だ。

 ちょうど季節のイベントで大量の鯉のぼりが川に渡してあるのも相まって、これまでの路程の中で一番の眺めだったように思う。

 近くを通りかかるまでは材木岩の存在すら知らず、ただなんとなく寄ってみただけだったので、本当に得をした気分、望外の喜びだった。

 

 今回の道程に限った話ではないけれど。有名な観光地──要するにGoogleマップの評価で☆4.0。レビュー、数千件みたいな場所にいくとき。こちらの期待値が高いせいなのか、実際に目にしてもあまり感動できず「ああこんなものか」と思ってしまったりする。

 そしてその逆に、偶然見つけた場所で想像以上の景色に出会えるということは、ことのほか多いように思う。

画像は材木岩公園より
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